一葉
先日、紙舗直さんへ伺いました。
この時期、一階では、英国製の印刷機"アルビオンプレス"での印刷が毎日のようになされています。新年の暦となります染紙の何百枚を、一枚一枚印刷されますお一人のスタッフの姿があります。印刷に携わる方が驚くほどに、紙舗直さんではこの1856年製の印刷機が現役稼働です。5㎜以上に漉かれた厚い紙、透かすとあちらが良く見えるほどの極薄い紙、どのような紙にも印刷の可能性を。その一枚一枚を、重たい取っ手から伝わる感覚を頼りに圧力を変えて印刷されるようです。紙展などの案内状から、名刺、メニュー表紙にお店のロゴ、あらゆる印刷を彼女はお一人で印刷されます。ほとんど失敗なく、スカッとした印刷の線、全てにおいて「この印刷機で印刷出来る世界一の人」直さんは嬉しそうにお話しされます。私もそのように思います。人のお仕事姿を拝見できますのは、本当に清々しいです。紙舗直さんへ伺いますと仕事仲間が居るようで嬉しくなります。
12月に入りました。
今年の暦も最後の一枚となり、紫陽花の葉も終わりになりました。終わりは始まりへ。葉を落とした茎には次の芽があります。来年の暦もまた楽しみです。
あたたかな師走をお過ごしください。
「紙舗直」特製 2019年 暦
ご予約承っております。
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