看板
朝日を受け、雨風雪に曝されながら、10年程つとめてくれた看板を下ろしました。
民家の中に佇んだ、分かり易いとはけして言えないこの店構え、
「ここに紙のめぐみが在ります」と前看板は役目を全うしてくれました。
深緑の染紙に、墨で書いていただきました。
カッコウの鳴く森の夜明け、直さんが紙のめぐみに再び息を吹き込んでくださったように思います。
静かにゆったりと呼吸をしているような看板です。
ほとんどの時、字が書いてあるようには見えません。
それも良いかなと思っています。
光の時々で、見えてくるものが変わる看板です。
それで良いかなと思っています。
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